自走式立体駐車場はドライバーが自分で車両を運転して目的の階まで移動する構造になっており、開放的で利便性が優れています。一般的な道路や駐車場と同じような感覚で使うことが可能なため、初心者や運転が苦手な人でも安心して駐車できるというメリットがあります。機械式立体駐車場のように装置の内部に車両が収容されることはなく、乗り降りや荷物の出し入れが簡単にできる点も大きなメリットです。自走式立体駐車場にはフラットタイプとスキップタイプ、連続傾床タイプの3種類が存在します。
フラットタイプは駐車スペースとスロープが連結した基本的な構造になっており、見通しがよく駐車位置の確認が容易です。柱や筋交いなどが少なく駐車しやすいだけでなく、床がほぼ平坦で車椅子などでも簡単に移動できます。スキップタイプはスロープを半階分だけ高くした構造になっているため、スロープが短く比較的狭い敷地にも対応可能です。駐車効率が優れており、段差や傾斜が多い土地にも建設できます。
連続傾床タイプの自走式立体駐車場は床全体が緩やかな螺旋状で、スロープに駐車スペースが面しています。独立したスロープがないので他のタイプよりも収容台数が多く、駐車効率が高いという特徴があります。周回するごとに1階層上がる構造になっていて動線が単純なだけでなく、急カーブがないため利便性と安全性も優れています。コストパフォーマンスを重視する場合には、連続傾床タイプの自走式立体駐車場がおすすめです。